日本時間・7月31日にリールで行われた1次リーグB組の第2戦で、バスケ日本代表は開催国のフランスに延長戦の末90―94で惜敗しました。
NBAのスター選手らを擁し、”格上”と言われたフランス相手に健闘した日本を称える声も多い中、それ以上に目立つのが2つの誤審疑惑についての話題です。
疑惑の判定については国内のみならず、海外のメディアも取り上げ、大々的に話題となりました。
この記事では、2つの判定について詳しく検証していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
誤審1:八村塁選手の「アンスポーツマンライクファウル」
疑惑の判定の1つ目は、第4クオーター残り8分31秒で、日本のエース八村塁選手がこの試合2回目となるアンスポーツマンライクファウルを宣告され、退場処分となった場面です。
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アンスポーツマンライクファウルとは?
アンスポーツマンライクファウルは、審判が「故意による悪質な妨害プレーである」「対ボールではなく対選手への故意的なプレーである」と判断した場合に判定するファウルです。
簡単に言うと意図的で悪質なファウルのことですね。
略して「アンスポ」と呼ばれたり、過去には「インテンション(故意)ファウル」と呼ばれてもいました。
有名なバスケ漫画、「スラムダンク」でもインテンションファウルは試合の流れを大きく変えるシーンとして描かれました。
インテンションファウルの罰則は通常のファウルと異なり以下のような特徴があります。
- チームファウルの数にかかわらず、相手にフリースロー2本が与えられる
- 通常のファウルは5回で退場だが、“アンスポ”は2回で退場
八村塁選手はアンスポを取られてしまい、想定外のタイミングでの退場となってしまったのです。
疑惑のシーンを検証
退場となった実際のプレーがこちら。(投稿の2.3番目の動画)
まず、八村選手が相手選手の腕をたたいていることは確かです。ファウルを取られるプレーなのは間違いないでしょう。
問題はこれが「故意で」「悪質な」プレーとみなされるかどうかです。
これに関してはネット上でも激しい議論が。
「FIBAルールに慣れてないのかもしれないけどアンスポが納得いかない」「よく分からんアンスポ判定」「八村のアンスポはしょうがない(NBAとルール違うからね)」などのコメントが見られました。
海外のバスケサイトなどでは、「これまでに見たことのないようなソフトなコールの一つだった。恐ろしい」「ばかげた判定」「審判はフランスを応援している」といった批判も。
誤審2:試合終了間際の河村勇輝選手のファウル
八村選手のアンスポよりもさらに議論を呼んでいるのが、河村勇輝選手へのファウルの判定です。
以下の写真がSNS上で拡散され、「触れていないじゃないか!」という声が多数挙がっています。
試合を決定づける局面での判定だった
大きな議論を呼んでいる要因の一つが、「このプレーは試合の最終局面だった」ということです。
状況は、日本の4点リードで迎えた第4クオーター残り10秒。バスケは通常ワンプレーで最大3点しか取れないため、この時点で日本の勝利は確実に近かったのです。
そんな場面で、相手の3ポイントシュートへのブロックに飛んだ河村勇輝選手にファウルがコール。
シュートは決まり、ファウルによるフリースローも沈められて「4点プレー」となり、一気に同点に追いつかれたのです。
この時笛を吹いた審判についてはこちら。
ファウルシーンを動画で検証
問題のシーンの動画がこちら。
いかがでしょうか。特に40秒当たりを見ると河村選手が相手に触れていないように見えます。
正直、世界中で議論が起きても仕方のない判定だったかと思います。
ただ、河村選手はブロックに飛ぶ必要はなかった?
疑惑の判定はいったん置いておいて、そもそも「河村選手はブロックに飛ぶ必要がなかった」、との声も。
先ほども説明したように、最終局面での4点差は勝利が硬い状況。
仮に3ポイントシュートを決められてしまったとしても一点リードで日本ボールになります。
最後の判定が”誤審”ならば日本にとってはこれ以上なく悔しい敗戦ですが、日本のプレーに改善の余地がなかったわけでもないのかもしれません。
まとめ
パリオリンピック・バスケの疑惑の判定「リールの悲劇」についてまとめました。
もしもこの判定が意図的に開催国のフランスを優位に立たせるためのものだったとしたら大問題ですが、その確証はありません。
審判も人間。ミスが起きる可能性はあります。
バスケ日本代表には気持ちを切り替え、今後も頑張ってほしいところです。
それではまた。